障がい者グループホーム経営で意外と気づかない落とし穴とは・・・?

落とし穴

コンサルタントから初めてこの事業を紹介された皆さんは『なんて素晴らしいビジネスなんだ!』『俺が探していたのはこの事業だ!』なんて思いませんでしたか?【社会貢献になる事業で感謝されますよ】【保護犬、猫として生かせることで殺処分される子を救える。】【障害をお持ちの皆さんはグループホームがなくて大変困っています。】【ストック型ビジネスとしては最高の事業ですよ。】【国はソーシャルビジネスを支援しています。】【政策金融公庫のメニューにソーシャルビジネスをバックアップするコースがあって簡単に1000万円貸してくれますよ。】【利益は確かに薄利でも手をかけずにずっと継続できる事業です。】こんなことを言われませんでしたか?始めてからわかる本当のリスクをよく見てみませんか?

こんな風に思っている方に読んでほしい。
  • 家族は今の俺の気持ちなんてわからなくてもいつかわかってくれる。
  • 自分の周りの人間だけでも幸せにしてやりたい。特に子供。
  • 嫌な仕事は散々してきた。もう嫌だ。必要とされる人間になりたい。

ファーストペンギンには前しか見えない。

皆さんは”ファーストペンギン”という言葉はご存じでしょうか?ファーストペンギンとは、集団で行動するペンギンの群れの中から、天敵がいるかもしれない海へ、魚を求めて最初に飛びこむ一羽のペンギンのことです。この様を比喩に使い、その“勇敢なペンギン”のように、リスクを恐れず初めてのことに挑戦するベンチャー精神の持ち主を、米国では敬意を込めて「ファーストペンギン」と呼ぶそうです。すごいですよね。0から1を生み出すことができる人は本当に尊敬に値すると思います。僕もそうなって尊敬されたいと思っていました。誰にでしょうか?僕の場合はほかでもない”家族”でした。その次に来るのが”自分”だったように思います。要は自己満足だったように思います。でもよく考えてみてください。本当に家族のためだったでしょうか?気づいているのではないでしょうか、結局自分のためだったでしょ。家族は正直巻き込まれるのはしんどいと思います。僕の場合は今は嫁に管理者として頑張ってもらっています。『早く管理者を雇えよ。私は違うところで働くから。』と言われます。そんなこと予算の面から言ってもすぐに使える人間はいません。土台無理な話です。ここまで嫁が使い物になるぐらいまでは本当に修羅場の連続でした。ホームでも世話人の前で大人しく言い合い、家に帰ると大声で言い合い、時には蹴られました。僕もつらかったですが嫁もつらかったと思います。僕は支払や金策でストレス、コンサルを恨むもそれを決断し嫁や家族に迷惑をかけるとなぜわからなかったと自分を責めるストレスで精神的にやばかったです。それでも一度決めたらやるしかないと突き進んで周りが見えていませんでした。本当に家族には今でもですが迷惑をかけて申し訳ないと思っていますが、意外と家族は僕の見えないところでしっかりと協力してくれて僕を支えてくれています。僕の勝手な思いですがいろいろあった方が家族の結束って強くなっていくようです。今思うとそれまで強い父親像を貫こうとして無理していた僕を見抜いていた嫁に子供の前で貶されダメだしされて強制的に自分をさらけ出されたからこそ今があると思っています。子供にとって良い父親かどうかわかりませんが素直に成長している子供を見て反面教師にはなっているかもしれません。ちょっと何言ってるかわからないかもしれませんが僕の正直な思うところです。3つ年上の嫁には本当に感謝です。

人生に疲れた人は意外と同じ過ちを繰り返す?

僕には経験があります。『自分がそこにいることが狭苦しいなら自分の手で押し広げないと誰もなんもしてくれない。』つたない経験ですが人生の教訓と思っていろいろと試してみました。家族のためと思って・・・。転社、異業種転職、新たに専門学校に行ってからの個人事業主として独立開業、株式運用、中古住宅賃貸経営、1回目のブログ収益化、ダブルワークでのチラシポスティングなどなどです。うまくいったようなものもありましたが、ほぼダメでした。そのすべては家族のため(結局は自己満足)という思いでした。その時々にはしっかりと状況を考えて答えを出し、『突き進むのみ』『行動するべし』と周りはあとでついてくるという感じだったと思います。早く結果(お金を稼ぐ)を出せば家族もわかってくれるとなぜかわからないですが、条件がどんどん不利になっても自分さえ辛抱すればと頑張ってしまい家族のためと決断したのに常にイライラしていました。多分これを見ている読者の皆さんにも少なからず心当たりの方がいると勝手に思っています。なので常に疲れているのにいろいろ満足できない思いが出てくると若気の至りとでも言いましょうか、またいろいろ探して挙句『宝くじの当選番号をおしえます』といった詐欺に引っかかってしまう。バカでした。結局同じような事を繰り返したしまう。嫁には苦労を掛けていたと思います。今では振り返ってその時の話になると嫁に『楽して稼ごうなんてド厚かましい!しんどい思いするから仕事なんじゃ!』と3つ上の嫁に叱咤叱咤されます。僕の中では『お前らのためでもあるのに・・・。』と思ってしまいますが、嫁さんには見抜かれています。若い時には嫁さんにも子供にも自分の母親のためにも稼ぎたい、嫁の実家にもいい顔したい。だから俺も無理して頑張ってるという思いが嫁に態度として横柄になっていました。でもその嫁に『障がい者グループホーム経営』をしたときに今までの事を思いっきり否定され僕の考え違いを正してくれました。本当につらかったですがその嫁がいたおかげで現在の事業でなくてはならないNO,2という重要な立場をこなしてくれています。ほんとに嫁には感謝です。

自分勝手な思い込みと本当はわかっているのでしょ。

最初に言うと落とし穴とは、感謝されると思っている事です。誰にでしょうか?僕が感じたのは障害を持った利用者さんまたはその家族さんでしょうか。それだけではありません。相談支援専門員、行政、役所の担当者、作業所、移動支援事業者、通院支援事業者、その他すべてでしょう。でもほんとに落とし穴と言えるのは感謝されることを当然と思って判断していた”自分”だったと思います。体験時に『ここのホームは素晴らしい。私はここでがんばりたい!』と言っていた方がしばらくすると手のひらを反すように『ここはいやだ!本当は私は独り暮らしがしたかった!』と平気で言ってきます。もちろんその利用者さんの状態や環境を踏まえて『しばらく様子を見てみた方がよいのではないか?』と諭しましたが結果その方は自傷行為と迷惑行為で入院そして退所されました。最初の方で満床にもなっていなかったので経営者としてはつらかったですがもっとつらかったのは本人だと思うと本当にあの時の判断はよかったと自信をもって言えるのか?と今でも自問自答しています。少し話はずれましたが、コンサルタントの『グループホームを探している障害をお持ちの方は多数いて待っている。あなたを待っているのです。』確かのそうだと思います。でもだからと言ってすべての障害をお持ちの方がグループホームがあればすべての事を満足するわけがないのです。従順でもありません。真剣に利用者さんの事を思ってアドバイスしても受け入れてくれると思っていた僕の先入観(取り組み方)が間違っていたと思います。そこが落とし穴と言えるのではないでしょうか。これを見てられる皆さんはもっとクールに考えて始める前にわかっているよと思っていると思います。僕にはわかっているようで理解できていませんでした。今振り返るとあの時に”本当はわかっていたのではないか?わかってて見えないふりしてるでしょ。でもやっていてよかったこともあったでしょ。”と言ってあげたいと思います。そうです、逆もまた真なり。あなたを必要と言って好き勝手に自分の思い通りにあなたを利用する利用者さんもいれば、本当に心底あなたを必要としている「感情をコントロールできない」方がいることもあなたには見えてくると思います。そこが見えてくる頃にはホームはどんな波が来ても乗り越えられると思って僕は頑張っていきたいと思います。一緒にがんばりましょう!!

まとめ

  • 一歩踏み出すことは本当に勇気もいるし成功すればいいけど失敗すれば・・・と思うと怖いものです。一歩踏み出した方を尊敬しますが、落ち着いて考えてみることも本当に大事ですよ。でも反対はしないですが協力してくれる人がいないとできない事業ですよ。
  • 今まで頑張ってここまでこれたのはあなたが優れているからです。疲れているけど前に進まないといけないと思っているのはわかりますが、周りが見えていますか?あなたを必要としてくれる人ばかりではない、逆に嫌われてもいい、信じた人に裏切られてもいいと思えるぐらいの強い気持ちがないと続かない事業ですよ。
  • 冷静なあなたの事です。本当はわかっているのではないですか?この事業は簡単にうまくいく人が多い事業ではないことを。失敗した人に能力がなかったのではなく、失敗した人が多いから国から優遇されている事業かも知れないんだということを。遅かれ早かれ同じような経緯をたどるかもしれない『放課後等デイサービス』も調べてみてくださいね。

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