いろんなところで最近よく見かけるようになりましたよね。フランチャイズで儲かるとか副業で儲かる。儲かる、儲かる・・・。本当でしょうか?実は僕自身も以前は将来の事を憂いていろんな事にちょっと手を出しては失敗してダメになっていたところにコンサルタントからのDMに惹かれてこの世界に入ってきた口です。もしかすると読者の皆さんと同じように儲かると思っていました。でも現実は・・・?そのあたりを少し書いてみたいと思います。
- 儲かるって本当かな?
- グループホームが足らないって本当なんかな?
- メリットって結局ちょっとだけでしょ?
儲かるって何でしょうか?努力は裏切らないって言いますが本当でしょうか?この事業は努力の幅に限らず利益の上限は限られています。なぜなら部屋数と人数の上限が決められていてそれ以上を求めるなら「棟数を増やす。」になります。棟数を増やせば当然職員を増やさないといけません。読者の皆さんはご存じと思いますが利用者さんを増やせばそれだけ対応しなければいけないスキルも増えてくるでしょうし場所の問題も出てくるでしょう。職員のスキル向上も目指さないといけません。なかなか募集に対して思ったほど人も集まらないところもあるでしょう。コストと利益の幅を考えると思わずすぐに棟数を増やす選択肢は現場の管理者は対応できないでしょう。でも経営者の考えは違うと思います。せっかく融資を受けることができた。返済猶予もまだ数年ある。今のうちに棟数を増やしてできるだけ早く波に乗りたい。今ならコンサルも言ってたがホームが少なくて探している人が多いはずだ。今しかない‼・・・実は大間違いです。ホームを探している障害をお持ちの方はたくさんいます。でもそれは障害をお持ちの方にマッチしたホームを探している方であってあなたのホームにマッチしている方が多いわけではないのです。誰でもいいと契約しても支援している職員の方はいろいろな特性のあるすべての利用者の問題に対応は難しいと思います。仕事だと割り切れる職員は多いとは言い切れません。本当に難しいところだと思います。それでも融資返済日や給与支払日は必ず来ます。焦りますよね。本当にお気持ちを察します。でも単純に儲ける事は出来ます。実際に出来ているからこそ増えていると思います。出来ているところは簡単にわかります。多くのグループホームをされているところだと思います。
では儲かるビジネスモデルとは障がい者グループホーム事業ではどのような形でしょうか?僕が思う形は「重度障がい者対応グループホーム経営」だと思います。単純に売上の話です。まず開業時のリスクは地域の特性と資本環境と人材だと思います。開業を反対する地域特性は大きなリスクです。賃貸を選択すると必然的に大家さんの影響を受けたりしやすいし満床になっていない時には家賃もコストになります。持ち家なら意外と「隣は何をする人ぞ」と反応しない近所さんも多いと思います。夫婦喧嘩や親子喧嘩や騒音などで迷惑なご近所さんを地域の方が総出で「出ていけ」と言っていると聞いた事があるでしょうか?僕はありません。また満床前提なら家賃収益も見込めるので経営の大きな柱となるでしょう。入居希望者についてはどのような重い特性でも対応することが前提なら希望は多い可能性があるでしょう。そして重い介助が前提なら介護系の人材も高いコスト前提で活用することは容易に想像できると思います。また開業後間もない期間で2棟3棟4棟と見込めて経営の安定が図れると思います。その後の展開としても利用者さんの為の日中作業所の開業も容易に想像できるし多くの融資にも返済のプレッシャーもなく利益を追求することができると思います。多分これがコンサルタントの思うブルーオーシャンだと思います。僕もその利用者対策として保護犬や保護猫などと共生をうたうコンサルタントの方針に感化されました。でもメリットはありますが当然デメリットもあります。僕の経験は次回に書くとして利用者さんの特性が他の利用者さんとぶつかるので職員は安定しません。当然経営者も現場に深く対応しなければいけません。現場が安定しないと経営も安定しません。経営が安定しないと利用者さんも安定はしないと思わないといけません。「それを良しとするしかない」と経営の考え方を定める強い心が必要だと思いますよ。
何をメリットと捉えるかは人それぞれだと思いますおくせおくせ。僕はコンサルタントの研修時に感じた違和感は「みんな一緒に目標に向かって頑張りましょう。」って言う雰囲気でした。僕もその時は頑張りましたが今は全く違います。地域の福祉環境や他の関係機関環境を知れば知るほど難しいと感じました。また営業(広告活動など)のお話しの時にしっかりと触れたいと思います。地域の特性や資本環境や人材でリスクを抱えていたのでブルーオーシャンには手を出せませんでした。今考えると僕には余裕と覚悟が出来ていなかったと思います。その時に僕がとった選択肢は「軽度障がい者対応グループホーム経営」でした。でもそれが良かったかどうかはわかりませんが僕にはそれが一番の方策だと思いました。築かせてくれたのは”嫁”でした。融資してもらったお金が返済できるだけの余裕があればいいと考えれる時間があった時はよかったのですがいろいろな問題に直面した時に僕は「まずは安定を目指そう。」と考えて増やすことを考えていた目標設定を捨てて職員のメンタルや力量UPそして一人ほとりの利用者さん対応にあたふたする前にしっかりとぶれない基本的な考え方をしっかりと貫く。たとえ利用者さんがホームを出ていくと言っても経営者として「それがあなたにとって良い事ならどうぞ」と職員が勝手に言ってもそれを認める事が出来る強い気持ちを持てる経営者になる。(いろいろと経験した僕の思っている事ですが)そのことで後々にはしっかりとした共同生活援助事業所として胸を張る事が出来る。それこそが長く事業を継続できる。また利用者さんが安心して思い描く生活ができる。安心できればホームにストレスをぶつけにくいので職員が年齢関係なく安心して支援できる。つまり職員も安定するのでホームが安定する。ホームが満床になれば例え収益が少なくても安定して経営は出来る。安定すれば関係機関のホームの印象が良くなり会社の話題も上がりやすい。利用したい人がいると関係機関の声が聞こえてくるのでその時こそ次のステージに行けばよいと思うに至りました。障害をお持ちの利用者さんの支援は軽度重度関係なく本当に難しいものです。どちらが楽とかきついとかはありません。どちらもつらい時があります。でも僕ができる支援は本当に小さなものですがチームでしっかりと利用者さんとそれぞれの職員が向き合いアプローチできれば乗り越えることは出来るはずです。僕の選んだ方針は経営者としてはどうかわかりませんが利用者さんに永く支援しなければいけないのだったら僕は間違っていないと言い切れます。僕自身や僕の家族や職員の精神的な安定と収入のバランスが得られるならそれこそがメリットと感じるからです。
まとめ
- ブルーオーシャンはあります。でもお金も人もリスクも大きいです。
- 足りないのはニーズに合っているホームがないからです。
- 社会貢献とか人に尽くしたいとか困っている人の力になりたい事をしたい人は十分メリットと言えるのではないでしょうか。